7/23/2007

オブツーサがこんなに広がりました  obtusa









南アフリカ産の多肉植物です
はじめは 一株だったのが6年で A4サイズのバット一面広がりました
この丸い葉っぱは 現地では石ころの間にまるで石のように知らん顔して生えています
ほとんどが地面の下に隠れるので 少しでも光を取り込んで光合成をするために
葉っぱの表面は半透明になっています

ハオルチアの生息地が出ているサイトがありました
http://www.asphodelaceae.com/blog/archives/6

ハオルチア属は広義のユリ科に、そして現在はアロエ属などと共に
ツルボラン科 family Asphodelaceae に分類されています。
蛇足ながら「広義の」ユリ科と言うのがくせ者で、
植物学者にとって広義のユリ科とは分類のはっきりしない単子葉植物の属を、
とりあえず押し込んでおくところみたいな雰囲気だったようです。
つまり広義のユリ科とすると漠然としすぎるので、近年になって分類が見直され、
ツルボラン科をはじめいくつかの科が新設されたらしいです。

Haworthia obtusa と言う種は現在のところ H. cymbiformis var. obtusa に
分類されています。正確を期せば現在有効な学名を記載すべきですが、
古い方の学名を使っても誤りではないとされているようです。
特に日本人は古い学名を使うのを気にしませんね。

しかも学者でないマニアが「オブツーサ」と呼ぶ品種には、
H. cymbiformis var. obtusa の他に H. cooperi の一部も含まれており、
今回の品種も実際は H. cooperi ではないかと思われます。

ハオルチア属はリンネの時代から知られているグループにもかかわらず、
今世紀に入っても万人を納得させる分類には至っていないようで、
権威とされる現地の学者が唱えたものに合わせる一般人が今のところ多いと言う、
「コンセンサス」レベルの分類であるように思えます。
例えばこの植物の収集・分類に歴史的にかかわっているドイツの、
現代の研究者は「権威ある現地の学者」とはまた違った分類を新たに提唱しています。

そんなこんなで議論がややこしくなるので、
個人的には「オブツーサ」のままにしておくのが無難ではないかと考えています。

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お返事はちょっと後になると思います。よろしくお願いします。

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